2011年8月14日日曜日

【病状等説明】No.8

AMLのプロトコールを離脱し、2011年4月27日よりFLAG-IDAという化学療法を施行したところ、
FISHでの染色体検査にて7.0%とこれまでよりも腫瘍細胞が減少していたため、2011年6月15日
よりFLAG-IDAにマイロターグを併用した化学療法を施行。
発熱性好中球減少症でなかなか解熱しなかったことと、右目の羞明、視力低下、血球回復
まで二ヶ月かかったことなど苦労も多かったが、2011年8月5日の骨髄検査ではFISHにて0.0%
と腫瘍細胞の消失が確認され、初の寛解となった。
今後の方針として、移植が必要なのは間違いないことであり、臍帯血移植を予定しているが、
このまま移植をするのか、もう一回化学療法を追加してから移植をするのか、二つの選択肢が
考慮される。

■もう1回化学療法を追加するメリット
染色体レベルでは腫瘍細胞0.0%という結果であったが、見かけ上寛解に入ったばかりで
あり、寛解のレベルとしてはまだ浅いと考えられる。
腫瘍細胞がわずかでも残っている状態で移植をしても、再発のリスクが高くなるため、
できるだけ深い寛解に入れてから移植するのが理想的であり、今回効果があったFLAG-IDA
+GOにてさらに深い寛解に入れられると考えられる。

■もう1回化学療法を追加するデメリット
すでに4回の化学療法を施行しており、もう1回追加することで、骨髄、心臓、腎臓、肝臓
など、いろいろな臓器にさらにダメージを加えることになる。
血球が立ち上がってくるまで、今回よりもさらに時間がかかることが予想され、血球減少
期の感染症により、命を落とす危険性がある。
同じ抗がん剤を使い続けることによって腫瘍細胞に耐性が生じ、現在よりももっと腫瘍
細胞が増えてしまう可能性がある。


移植は原則一発勝負。
移植後の早期再発は非常に予後が厳しいため、少しでも再発のリスクを低くしたい。
この一発勝負に勝って治癒を目指すため、色々なデメリットを考慮しても、もう1回
化学療法を追加することが推奨される。

⇒化学療法の追加を選択。

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