【経過】
骨髄検査にて急性骨髄性白血病(AML-M5)と診断
1月31日より寛解導入療法開始。
治療に伴い好中球減少し、2月6日より高熱出現。
2月7日より化学療法中断し、抗生剤の変更・増量にて経過観察。
その結果、ゆるやかに解熱し、炎症反応も軽快傾向。
2月10日の血液検査では、好中球ゼロまで低下したが、芽球消失も確認。(Blast:0%)
残りの抗がん剤投与を再開するか、中止するかについて、保留中としていた。
【追加検査結果】
染色体:20細胞中18細胞に染色体異常あり。
8番染色体が3本ある異常。ただし、この異常は急性骨髄性白血病でみられ得る染色体異常であり、予後良好因子、予後不良因子とは無関係。
遺伝子検査:FLT3-ITD 陽性
この遺伝子異常は、急性骨髄性白血病の15%~30%に存在し、予後不良因子。
小児急性骨髄性白血病では、FLT3-ITD陽性であるだけで高リスク群に分類される。
従って、3回の化学療法の後、なるべき早期に造血幹細胞移植が必要。
※参考までに、白血病が発症するのは1万人に一人の割合。
【追加検査結果をふまえて】
○現在の治療について
高リスク群に決定したため、できれば治療強度は落としたくない。
高熱が続いている状態では感染で命を落とすリスクも出てくるため、抗がん剤投与を中断せざるをえないが、現在解熱し全身状態が改善しているため、少し無理をしてでも抗がん剤投与を再開すべきと考える。
2月11日朝の時点で高熱がなければ、再開予定とする。
○今後の治療について
移植治療が必要となるため、HLA検査が必要。
まずは本人と両親の検査を2月14日に実施予定。両親は採血、本人は口腔粘膜擦過にて採取。
HLA検査の結果にて、両親がドナー候補となりえなければ骨髄バンクに登録する。
移植時期は順調にいって6月頃となるが、今後の治療経過、ドナーの都合などにより、延期することも予想される。
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