2011年11月30日水曜日

11月が終わりました

「我々も、とても辛いです。」

再発の事実を告げられた時に、共に言われたこの言葉が、ずっと耳に残っています。

再発が、全く頭に無かった訳ではありません。
ですが、これまでの治療の経緯や、日々の血液検査の結果で、末梢血に芽球は確認されていませんでしたので、私は勿論主治医も、寛解は維持できており、再発は想定していませんでした。

ただ、今後の治療方針の説明において、考えうる最悪のケースとして再発のリスクはあるため、そろそろ次の治療に入らなければならないと、参考までに話をしていた程度でした。

以前、がん治療における化学療法を調べた際に、抗がん剤治療は非常に強力な治療である一方、やればやる程、がん細胞(白血病細胞)は抗がん剤に対して耐性を持ち、やがて効かなくなるため、可及的速やかに治療を進めなければならないという話を、聞いたことがあります。

つまり、この時点での再発ということは、もう抗がん剤が効かない状態にあることを、示唆していました。

しかし、まだ手は残されています。
今回実施したハプロ移植についても、リスクは高くとも、あくまで治癒を目指した治療をおこなうということで、選択しました。

これまで、リスクの高い強力な治療を、ゆうりは全て乗り越えてくれました。

最後の最後に、これ迄で最も厳しい状態になりましたが、今度もきっと乗り越えてくれると、信じています。

ブーム再び

Day 308 (BMT 6)

乾燥納豆ブームが、再びやってきました。
こだわりのゆうりくん、かんてんぱぱの乾燥納豆しか、口に合わないそうです。
(他社の製品は、味付けが濃すぎるとのこと。)

今日は、嘔吐が一度もありませんでした。
とても良い状態です。

【今日の検査結果】
白血球:10/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:3,260,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:9.7g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:8,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:10
AST(GOT):46
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):77
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):228
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:0.23mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:0%

11月30日 血小板輸血→問題無く完了
12月2日 血小板輸血予定

2011年11月29日火曜日

高カロリー輸液

Day 307 (BMT 5)

一応、本人には食欲があり、食べ物を口にするのですが、食べた直後に吐いたり、食べれても少量のため、本日より高カロリー輸液の点滴投与を、開始しました。

ゆうりくんは、テレビを見て笑ったり、歌を唄ったりするくらい、元気です。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

11月30日 血小板輸血予定

2011年11月28日月曜日

食事

Day 306 (BMT 4)

朝、昼と吐き気が酷く、嘔吐もあったため、何も食べれませんでしたが、夕食には少量ですが、固形物を口にすることが出来ました。

尚、飲み薬は、3回とも飲むことが出来ています。

【今日の検査結果】
白血球:30/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:3,770,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:11.3g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:31,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:30
AST(GOT):48
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):71
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):227
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:0.50mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:0%

11月30日 血小板輸血予定

メッセージカード

ママ作です。
カーテン越しで、声が聞きづらいのと、今後声が出せないときのことを考え、作りました。

2011年11月27日日曜日

お薬

Day 305 (BMT 3)

苦しい状態が続いていますが、笑顔を時々見せるようになってきました。

薬を飲んだ後、30分以内に嘔吐した場合、飲み直しとなります。
今日も、一回薬を飲んだ直後に吐いてしまいましたが、すぐに頑張って薬を飲むことができました。

普通に飲むだけでも辛い薬ですが、きちんと飲み直しをすることが出来ています。

ゆうりくんの頑張り、スゴいです。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

お薬袋

看護師さんが、こっそり書いてくれました。

2011年11月26日土曜日

心配その2

Day 304 (BMT 2)

嘔吐が、始まりました。
ただ、経口で固形物を摂取でき、飲み薬も、自分で飲むことが出来ていますので、状態としてはとても良いです。

今日は、東京のやすいおじさん、おばさん、なおちゃんがお見舞いに来てくれました。
どうも、ありがとうございました。

ゆうりくん、移植において心配事がありました。
ママから、造血幹細胞を貰うことで、女の子になってしまうのではないかと、心配していました。

やさしい先生は、そんなゆうりくんに、
「明日の朝、目が覚めたら、ちんちん無くなっているかも、しれないぞ!」

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

11月26日 血小板輸血→無事完了

この秋一番の冷え込み

病室にいると、全くわかりません。

(ずっとTシャツ1枚で過ごしています。)

2011年11月25日金曜日

心配

Day 303 (BMT 1)

今日現在、口内炎、下痢などの、粘膜障害の症状は、まだ出ていません。

身体を起こすと辛いですが、少量ながらも固形物を口にしており、経過は良好です。

今朝、食事の後片付けをしていると、ゆうりくんが恐る恐る聞いてきました。
「パパ、お仕事しなくて、大丈夫?」
平日に、二日続けて私がいるので、心配になったようです。

ありがとう。ゆうりくん、優しいね。
ちゃんと、お休みを取って来てるから、大丈夫ですよ。

(じゃあ、もっとお休み取ってよーって…)

【今日の検査結果】
白血球:50/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:3,820,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:11.3g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:39,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:50
AST(GOT):19
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):30
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):199
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:1.75mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:0%

11月26日 血小板輸血予定

2011年11月24日木曜日

骨髄移植完了

Day 302 (BMT 0)

本日、11時30分より開始したドナー細胞の移植は、15時30分無事完了しました。

ドナーであるママより、全身麻酔下で骨髄液を425ml採取し、薬剤を加えた675mlを、4時間かけてゆうりくんに点滴投与しました。

主治医をはじめ、病院スタッフの皆様、どうもありがとうございました。
そして、ゆうりくん、ママ、お疲れ様でした。
二人とも、いっぱい頑張りました。

ただ、まだ最初のハードルを越えただけの状態です。
次の目標は生着です。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

病室の窓から。

移植スタート

11時30分 ママから採取した骨髄液の投与を開始しました。

ドナー細胞採取

予定通り、9時より手術開始しました。

2011年11月23日水曜日

前処置完了

Day 301 (BMT -1)

前処置五日目、最終日です。

元々は、TBIだけの予定でしたが、昨晩の血液検査の結果、血小板の輸血も行うことになりました。

前回、前々回と、免疫反応が強く出た血小板の輸血ですが、本日はノントラブルで、予定通りに終了しました。

以上、本日を以て前処置は完了となりました。

ベッドには、カーテンも取り付けられ、本日より生着が確認されるまで、ゆうりくんとの直の接触は禁止となります。
(ゴム手袋を着用しての、接触となります。)

【今日の検査結果】
白血球:-/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:-/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:-g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:-/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:-
AST(GOT):23
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):46
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):18
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:10.79mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:-%

11月23日 血小板輸血→完了

2011年11月22日火曜日

Three hundred

Day 300 (BMT -2)

前処置四日目です。

昨日に引き続き、TBI(放射線全身照射)と、サイモグロブリンを行いました。

サイモグロブリンの投与二日目なので、身体も適応してきて、テレビをみたりする元気が出てきました。
ですが、身体が辛いのは変わらず、起き上がるのも辛いです。今日も食欲は無く、かろうじて、すり下ろしのリンゴを口に入れることができました。

【今日の検査結果】
白血球:40/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:2,880,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:8.6g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:25,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:-
AST(GOT):-
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):-
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):-
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:-mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:-%

11月23日 血小板輸血予定
11月22日 赤血球輸血→完了


先日セカンドオピニオンで伺った、大阪府立母子保健総合医療センターの井上先生より、主治医宛に励ましのお手紙を頂戴したとお聞きしました。
どうもありがとうございました。

岐阜市民病院 小児血液疾患センターに入院して、300日が経過しました。

TBI

TBI-2

2011年11月21日月曜日

食欲ゼロ

Day 299 (BMT -3)

前処置三日目です。

TBI(放射線全身照射)と、サイモグロブリンの投与が始まりました。

TBIの副作用が出てくるのは、明日の午後の見通しですが、サイモグロブリンについては、早速39度の発熱、嘔吐などの副作用がすぐに出てきました。
おかげで、今日一日水分しか取っていません。

そのような状況の中、ゆうりくん頑張りました。

TBIは薬を使わず、7分の照射時間をじっと我慢することが出来ました。
また飲み薬も、吐き気が酷い中、飲みきることが出来ました。

ゆうりくん、えらい!

【今日の検査結果】
白血球:490/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:2,490,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:7.6g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:58,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:450
AST(GOT):30
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):65
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):159
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:0.19mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:0%

11月20日 血小板輸血→残りの輸血を本日実施
11月22日 赤血球輸血予定

ベッドサイドモニター設置

2011年11月20日日曜日

一時中断

Day 298 (BMT -4)

前処置二日目です。

今日も午前中に抗がん剤投与を行いました。点滴終了後も、食欲が落ちることなく、昼食も普通に摂ることができました。
しかし、午後から実施した血小板の輸血では、開始30分後より免疫反応が出始め、途中何度も中断、再開を繰り返しました。

通常、3時間程で終了しますが、今日は9時間経過しても完了することができず、一旦途中終了としました。

残りは明日の状況を見て、再開するかどうかを検討するとのことです。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

11月20日 血小板輸血実施


今日は、まさひろじいちゃん、まさはるおじさん、のぞみおばさん、きずなちゃんがお見舞いに来てくれました。
ありがとうございました。

2011年11月19日土曜日

前処置スタート

Day 297 (BMT -5)

前処置がスタートしました。

抗がん剤の投与が朝から始まり、午前中は元気にすごしていましたが、やがて抗がん剤の影響で、身体を起こしているのが辛くなり、吐き気で食事どころか水分も、ほとんど取れなくなりました。

幸い、夕方には治まったため、夕御飯は、たくさん食べることが出来ました。

【今日の検査結果】
白血球:390/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:2,330,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:6.9g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:35,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:-
AST(GOT):-
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):-
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):-
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:-.-mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:-%

11月20日 血小板輸血予定
11月19日 赤血球輸血予定→無事完了

本日より、尿のpHチェック開始

飲み薬も大量に追加

かのんちゃん

お見舞いに来てくれました。
ありがとうございました。

一年三組のお友だちから

素敵なプレゼントを頂きました。
こばやし先生をはじめ、お友だちのみなさん、どうもありがとうございました。

元あやめのお友だちからも頂きました。

ありがとうございました。

みんなで

お見舞いに来てくれました。
かずはちゃん、みさきちゃん、ななかちゃん、りりかちゃん、らいくん、そうくん、ありがとうございました。
またお母さま方も、天気の悪いところ、どうもありがとうございました。

がおー

食べられる〜

2011年11月18日金曜日

開始前夜

Day 296 (BMT:-6)

粛々と準備が進んでいます。
ゆうりくんも、落ち着いていますね。

院内学級の授業も、本日を以て一旦終了となりました。

ふくた先生、どうもありがとうございました。

今日は、はっとりなおちゃんにお見舞いを頂きました。
ありがとうございました。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

セカンドオピニオン

大阪府立母子保健総合医療センターの井上先生に、お話を伺ってきました。

※写真の掲載に関しては、先生に許可を頂いております。

ひかり

移動中です。

カレンダー

こくごの授業で、つくりました。

2011年11月17日木曜日

自己血採血

Day 295

来週のドナー骨髄採取に向け、今日は、ママの採血を行いました。
これは、輸血が必要となった際に、自分の血液を輸血するためです。

その時に使用したゴム手袋ですが、主治医の手で、素敵な姿に変身しました。

MWJ名古屋から、お見舞いを頂きました。
どうも、ありがとうございました。

【今日の検査結果】
白血球:550/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:2,700,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:8.0g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:25,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:440
AST(GOT):69
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):132
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):218
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:0.20mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:0%

薬剤師から、投薬内容に関する説明あり。
薬剤との相互作用のため、今後の柑橘類の一部は摂取禁止。

Allo-BMT(CY+rATG+TBI) 治療内容


1.グラニセトロン【吐き気止め/点滴】
   [期間]11/19〜11/23
2.ソリタT2 メイロン【輸液/点滴】
   [期間]11/19〜11/23
3.エンドキサン【化学療法薬/点滴】
   [期間]11/19〜11/20
   [副作用]骨髄抑制、出血性膀胱炎
4.ウロミテキサン【予防薬/点滴】
   [期間]11/19〜11/20
5.ソルメドロール【アレルギー予防/点滴】
   [期間]11/21〜11/22
6.クロルトリメン【アレルギー予防/点滴】
   [期間]11/21〜11/22
7.サイモグロブリン【化学療法薬/点滴】
   [期間]11/21〜11/22
   [副作用]インフルエンザ様症状、骨髄抑制、アレルギー反応
TBI【放射線全身照射】
   [期間]11/21〜11/23
8.グリセオール【予防薬/点滴】
   [期間]11/21〜11/23
9.デガドロン【予防薬/点滴】
   [期間]11/21〜11/23

2011年11月16日水曜日

同意書

Day 294

昨日の輸血の影響で、昨晩はあまり眠れませんでした。
そして今日も、若干の蕁麻疹と痒みが出ました。
主治医より、移植に関する治療内容、日程等の説明を受け、同意書にサインしました。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

放射線科、眼科それぞれ受診しました。

【病状等説明】No.11

【経過】
急性骨髄性白血病、FLT3-ITD陽性の診断にて、JPLSGプロトコールに則り寛解導入療法を施行するも2コース終了後も寛解に至らず、プロトコールを離脱し、FLAG-IDA療法を施行。これにて腫瘍細胞の減少を認めたため、マイロターグを加えたFLAG-IDA+GO療法を施行したところ、初の寛解に至り、さらに深い寛解を得るため、もう1コースのFLAG-IDA+GO療法を施行し、臍帯血移植を予定していたが、血球回復を待つ間に、再発が確認された。
よって、非寛解移植となるため、臍帯血では移植後再発の可能性が高いと考えられ、強力なGVL(移植されたドナー細胞が白血病細胞を攻撃する作用)効果を期待し、母からの半合致(ハプロ)移植を施行することとした。多数例のDataは無いが、現状での長期生存率は10%~20%、合併症で死亡する可能性は20%~30%程度と推測される。

【骨髄移植とは】
患者の白血病細胞に侵された骨髄細胞を健康な骨髄に置き換える治療。
大量の抗がん剤や放射線照射による、強力な抗腫瘍効果とドナー細胞によるGVL効果により、白血病細胞を根絶させることが目的。
ドナーの骨髄から吸引した骨髄液を静脈内へ点滴で注入すると、注入された健康な骨髄細胞は前処置によって空になった患者の骨髄に生着し、造血を開始する。

【移植前処置】
(1)全身放射線照射(TBI:Total Body Irradiation)
1日2回に分割して3日間施行。痛みなどは全く無いが、動いてはいけないので、初回は念のため絶食にしておいて、鎮静をかける準備をしておく。
(2)エンドキサン
抗がん剤。点滴で大量(致死量)に投与する。
(3)サイモグロブリン(ATG)
ウサギから作った抗リンパ球グロブリン。発熱、悪寒、呼吸困難、悪心、嘔吐、下痢、頻脈、低血圧、高血圧、倦怠感、発疹、頭痛などの強い反応がでることがあるので、初日は極微量を試験投与してから本投与を開始する。GVHD予防のために使用。

【移植合併症など】
(1)嘔気、粘膜障害
口内炎だけでなく、消化器全体の粘膜障害のため下痢や腹痛も起こりうる。鎮痛剤や下痢止めなどで対応。内服が困難になったときには鼻から管を入れて、溶かした粉末薬を注入する。
(2)出血性膀胱炎
エンドキサンの副作用。ウロミテキサン(解毒剤)投与や大量輸液にて予防。ウイルスの再活性化にても発症することがあり。
(3)GVHD(移植片対宿主病:ドナー由来の細胞が、レシピエントを攻撃する反応)
皮疹、黄疸、下痢の三徴。ハプロ移植であるため、通常より予防的な免疫抑制剤を強化するが、致死的となる可能性となる。
(4)感染症
細菌、真菌、ウイルス再活性化。抗生剤、抗真菌剤、抗ヘルペス薬投与により予防。移植による免疫低下で普段は息を潜めているウイルスが再活性化し、重篤な症状が出うる。アデノウイルス、サイトメガロウイルス、帯状疱疹ウイルス、EBウイルスなど。EB-LPD(リンパ増殖性疾患)のリスクが高いので、自費にてウイルス検査をお願いしたい。
GVHDの治療(免疫抑制)と感染症の治療は相反するため、コントロール困難になることがあり、時に致死的となる。
(5)VOD(肝中心静脈閉鎖症)
黄疸、有痛性肝腫大、腹水、体重増加。TBI、進行期での移植、移植前のマイロターグ投与などが高リスク。重度な場合は致死率が高い。
(6)生着不全
4週間以上経っても生着の兆しが得られないこと。再移植が必要になることもある。この場合は臍帯血を使用。
(7)TMA(血栓性微小血管障害)
血便、溶血性貧血、血小板減少。重度の場合は致死率が高い。
(8)晩期障害
慢性GVHD、内分泌以上(不妊症、低身長、甲状腺機能障害、二次がんなど・・・等)

【今後の予定】
2011/11/19~11/23 前処置
2011/11/23 ドナー入院
2011/11/24 ドナー骨髄採取、移植
2011/11/26 ドナー退院

放射線(全身照射)治療

■全身照射(TBI)とは
骨髄・末梢血幹細胞・臍帯血などを移植する場合の前処置として用いられ、大量の化学療法と併用して全身に低線量の放射線を、大量に照射する方法です。

■治療スケジュールは?
1日2回で3日間が基本スケジュールで、1回約7分間の照射です。
1日2回の照射では、1回目の治療の6時間後に2回目の照射が行われます。
これは細胞の再生周期に合わせて計画されているためであり、治療効果を最大限にするためには、時間厳守が重要となります。

■副作用について
○急性期(照射中~照射後)
 吐き気、脱毛、下痢(化学療法も同時おこなわれるため、個別は困難)

○晩期(照射後、二ヶ月~数年後)
 白内障、赴任、甲状腺障害、腎障害、発癌(正常人の6倍)

しかし、以上の副作用(不利益)は、治療効果(利益)に優るものではありません。

2011年11月15日火曜日

パニック

Day 293

本日、血小板の輸血を実施しました。

ここ最近の輸血は順調でしたが、今日の輸血では、免疫反応で蕁麻疹が身体中に出ました。
夜になっても、身体の所々に蕁麻疹が残っている状況です。

ゆうりくんの話しによると、輸血中はパニックになって、大変だったそうです。

ゆうりくんによれば、点滴のアラームは何度も鳴り響く、痒み止めの薬は塗って貰わないといけない、痒みを抑えるために、氷嚢をお願いしないといけない、お母さんには雑誌の付録を早く作って貰わないといけない、と大変だったそうです。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

今日は、かずはちゃんのお母さんに、お見舞いをたくさん頂きました。
どうも、ありがとうございました。

んー

2011年11月14日月曜日

検査終了

Day 292

移植前検査ですが、尿検査、血液検査を含め、昨日までに全て完了しました。

何れも、問題はありませんでした。

【今日の検査結果】
白血球:400/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:2,840,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:8.6g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:25,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:336
AST(GOT):82
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):160
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):237
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:0.24mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:0%

11月15日 血小板輸血予定
11月16日 放射線科 診察予定

2011年11月13日日曜日

笑顔

Day 291

今日は、まさひろじいちゃん、のぶこおばあちゃん、くにおじさんがお見舞いに来てくれました。
ありがとうございました。

おじいちゃん、おばあちゃんと、ガラス越しですが、遊ぶことができました。
ゆうりくん、いい笑顔です。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)

2011年11月12日土曜日

輸血実施

Day 290

今朝の採血の結果、輸血の必要性が認められましたので、急遽赤血球の輸血を実施しました。

【今日の検査結果】
白血球:260/μl
          基準値 [3,800〜9,300]
赤血球:2,320,000/μl
          基準値 [4,000,000〜5,500,000]
ヘモグロビン:7.0g/dl
          基準値 [13.0〜17.0]
血小板:29,000/μl
          基準値 [140,000〜340,000]
好中球数:-
AST(GOT):-
          基準値 [13〜33]
ALT(GPT):-
          基準値 [8〜42]
LD(LDH):-
          基準値 [106〜211]
C-反応性蛋白:-mg/dl
          基準値 [<0.30]
Blast:-%

11月14日 血小板輸血予定
11月12日 赤血球輸血を実施

頭部MRI スクリーニング結果

【画像所見】
拡散強調像にて、脳実質内に明らかな異常高信号病変を認めません。
脳実質内に明らかな腫瘤性病変、出血巣、広範な梗塞巣を認めません。
T2/FLAIR像にて深部白質などの明らかな異常高信号域も指摘しません。
年齢に比較して目立った萎縮性変化、脳室系拡張所見を認めません。
副鼻腔、乳突蜂巣の含気は良好です。

霧に包まれた朝

ゆうりくん、ぐっすりです。

2011年11月11日金曜日

ありがとう

Day 289

お世話になった研修医の先生へ、寄せ書きのメッセージを書いている、ゆうりくんです。

本日も引き続き、移植前検査をおこないました。
頭部MRI、胸部レントゲン撮影、心エコー、心電図計測を実施しました。

【今日の検査結果】
(本日の採血無し)